読解とか解釈とか考察とか、とかとか。

先日投稿したnoteがけっこう反響をもらえまして、改めて見てみるとけっこうたくさん記事を書いていたのだなということに気づきました。個人的なお気に入りを取り出して、その記事でどういうことをしていたのかをちょっとメタ的に振り返ってみます。

 

1個目

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自分の記事のこと、考察って言うべきか否かと考えることがわりとあるんですが、この記事について自分的に今のところ一番しっくりくるのは読解です。

「テクストが表現するものを最大限尊重したうえで、無矛盾を一貫できるアイデアを出し、それで通用することを実演してみた」という感じのことをしています。これを考察と呼んでもいいと思いますが、あの記事の中で自分の考えをあんまり出していないようなつもりでいるので、ちょっとこそばゆい気持ちです。

ありがたいことにかなりの反響が出ていますが、2年間もほぼ気づかれてすらいなかった謎があったという事実がインパクトを強めている節もあり、それを仕込んだのは(僕の読解が合っていたとして)シナリオライターの方ですから、あんまり僕の手柄として褒められるのは違うなぁと思ったりもして、RT先で褒められてるのを見るとこそばゆさを感じます。

それでも読解能力であるとか、その示し方であるとか、部分的にではあれ読解におけるアイデア出しとか、そういうところは一応自分の手柄にしてもいいのかなとも思います。

あと、再現したことについても面白いと言ってもらえるのですが、これについても僕が松尾さんの企画に乗っかったので、その辺のことも伝わってくれ〜〜と思っています。

うじうじしたことばかり言ってますが、自分がすげーって思ったことについて自分の言葉で伝えた結果、他の人にもすげーって思ってもらえたのはとても気持ちよかったです。この痛快さはどの記事でも同じです。

 

 

2個目

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反響という点では一番大きかったものです。にちかのプロデュース解禁になった13時に受けた衝撃のあまり、プロデュースしながら勢いにまかせて書いたものです。たしか17時過ぎに投稿したと思います。息巻いて書いたのを覚えています。

シナリオをどう読むかという話では上のプレゼン・フォー・ユーと同じですが、こっちは解釈と言いたいところです。にちかの文章は客観的な正しさを提供することは目指していません。あくまで自分はこういう風に読んだというだけで、他の読み方を拒絶する資格を持たせたものではありません。(それでも自分の文章が一番納得感があったりするのですが、とはいえ)他人の文章を読んで、なるほどな〜と思うことも普通にありますし、それを受けてちょっと理解を改めたところもあった気がします。

自分の経験とか思想とかそういう人柄的サムシングを投影させて読んだ成果なので、こっちの方が自分の手柄を感じます。もちろんテクストがあってこその解釈なので全て自分の手柄とする気にはなれませんが。

最近は聞かないですが、公式との解釈違いみたいな言い方がよく使われていた時期がありました。公式がソレ出すのはしんどいねと思うこともあるのですが、解釈違いという言葉が浸透していくなかで、それって解釈なのかと疑問になることもままありました。たとえば自分が期待する姿を貫いてもらわないと困るという心持ちで解釈違いと言われているとき、テクストより自分の方が優越していて、なんだかなぁと思います。

コンテンツ消費ってそういうものだと言えばそうなんですが、僕はあんまり「消費」になっちゃうようなことしたくないなぁって思うクチなのでちょっぴり引っかかっていました。実はそういうことをトピックとして扱ったのが次の記事です。

 

 

3個目

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『明るい部屋』めっちゃいい話でした。そして考え甲斐のある話でもありました。

これについては「論じたなぁ〜」という実感があります。別に全部に名前をつける必要もないのですが、あえて名前を割り振るなら考察って感じがします。

ロラン・バルトの同名の著作がどうしてこのストーリーにつけられるのかというのはけっこう謎で、なんとか関連付けようと頑張ったものです。バルトに準拠できているかは自分でも疑問が残るのですが、記事における主張自体はけっこう説得的に示せたのではないかと思います。

この記事では『明るい部屋』をどう読むかという話はあまりしてなくて、『明るい部屋』を受けてどのようなことを考えたかを書いています。その上でなるべくシャニマスに再着地できるように心がけました。

これこそ自分の考えを出した感触があって、比べてみるとプレゼン・フォー・ユーの記事の衝撃が主にシャニマスの力に依っていたことがわかると思います。

しかし、自分が表現されているというのも違いないのですが、自分がテクストとの対話のなかで作られる感じもして、真摯に向き合うことの一番の効用と思います。充実感があると言いますか、自分としてはなるべくこういうのを書いていきたいと思ってます。

 

 

4個目

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テクストとの対話の最たるはこの記事かなって思います。こちらも反響すごかったです。この後にGRADが実装されて【つづく、】がリリースされて、予言めいたきらめきがありました。

浅倉透のことについては依然としてというか輪をかけてというか、思考が白熱しています。このときは降ってきたアイデアを一貫して当てはめてみるということをしているので、その意味ではプレゼン・フォー・ユーの記事に近いことをしています。対象がストーリーと人間とで違いがあるので、簡単には同一視できないので「近い」と言うにとどめておきます。

似た系統の記事では「今日も甜花ちゃんがペットボトルを開けてくれるから」というのがあります。これもけっこう読んでもらえて喜んでるお気に入り記事の一つです。人間のこと考えるの好きかもしれないです。

 

 

5個目

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これはだいぶ異色です。甜花ちゃんバージョンもありますが、アイドルたちを植物に見立てて、植物のおもしろさを自分なりに表現しつつ、どう重ねて見ているかを書くという感じ。

植物とシャニマスという直接的な関係性の薄いものどうしを繋げているので、論理的な記事のような一歩一歩進めていく感じはなく、ゆるやかな関連を根拠に飛躍してる気持ちがあって、やってることとしては創作に近い気もします。これもくどくどエクスキューズを入れてしまいますが、生み出してるぞーって感触はないので誰もが認める創作とは言えないかな、というところで再び創作に「近い」と述べるのとどめます。

ともあれ自分の趣味を反映させる方向で特化して書いているので、好き勝手やれた楽しさがあります。一生懸命遊んだというか。

なので、これ僕としてはかなり気に入ってるし、これを気に入ってくれる人のこと好きなんですけど、まぁあんまり読まれてはいないですね。しかしいじけてはいなくて、多くの人の琴線には触れないのも込みで良さだと思っています。媚びたら自分の好きを込めることの面白みが消えてしまうので。

 

 

お気に入りはもうちょっとあるんですけど、自己紹介というよりはどう書いてきたかの振り返りのつもりで書いてるので、この辺にしておきます。