靴を買う

私ごとながら先日、修士論文を提出いたしました。

先日と言ってももう一週間ほどが経ってしまいまして、しばらくは休息に勤しもうと思いのんべんだらりとしておりました。が、いつまでも本調子に戻らず、うだつのあがらない日々を過ごしています。

スッキリしないのは提出したものの出来がまぁ褒められたものではないからで、ほんのちょっとだけ、そのことをぼやきます。修士論文というからには、色々な調べごとをして考えてようやく出来上がるはずのもので、自身の叡智の結晶のようなものである、と当初は思っていたのですよね。しかし年々気力は低下する一方で、卒業するための最低限のラインでいいやの気持ちが育まれ、かろうじてかたちになってるものを作ってから中身を詰めていこうという方針を立てたものの、「かろうじてかたちになってるもの」を作る段階までがようやくという有様でした。生煮えの状態で出したわけです。修論が受理されないのではと何度か思ってしまうのも、卒業できない不安からきているというよりは、受理されるべきではないのではという自問の裏返しとして生じているわけで、なんとも煮え切らない大学院生活でした。

が、「でした」と言うにはまだ3ヶ月ほど残されており、ボーナスタイムといいますか、博士に進学しない以上はもう何を勉強してもいい自由時間であるわけです。社会人になったら絶対に確保できない自由時間であることは承知しているからこそ、これをうまく使えていない今の自堕落をもどかしく思います。

そういうわけで、なかばリハビリ的に文章を書いてみようというのが今回の趣旨になります。リハビリ的に文章を書くことはこれまでも何度かあったのですが、その都度、書かないと頭をうまく動かせない人間だったことを思い出します。そういえば自分は指先で脳のネジを回すタイプなのでした。

 

 

近況報告をしてもな、とも思うのですが、何か足がかりになるものがあった方が書けるものは増えてくるので近況を書いてみます。

超直近の話ですと、今日はランニングシューズを新調しました。先代の靴はプレゼン・フォー・ユー再現で走ったときにも活躍していたものですが、だいたい9年くらい使ってたみたいです。フルマラソンは計4回走っていて、その練習も込みだと200km以上は走っていて、よくがんばりましたという気持ちです。

プレゼン・フォー・ユーの準備の時に、夏葉さんモデルというていで緑色のグローブを買っていたので靴も緑に揃えるつもりだったのですが、結局は先代と同じく赤になりました。けっこう種類の揃ってる店舗に行ったのですが、やはりしっくりくる靴を選ぶことを優先すると種類とサイズの兼ね合いで必然的に色の選択肢はほぼないくらいでした。

当初の予定とは違いますが、けっこう気に入っています。4~5足試着させてもらって、店員さんと話しながら決められてショッピングとしても、かなり楽しめました。気持ちよく買い物できた思い出補正もありますし、しっかりと理由をもって決められたのが満足度を大幅に高めてくれています。

(ステップスポーツ東京本店 でのお買い物でした!)

 

軽くて風通しがいいのが良いランニングシューズという程度の認識でいたのですが、履き比べて話を聞いてみたりすると、それぞれの靴のコンセプトの違いが実感としてわかります。

タイムを追求しようとすると極限まで軽くしたり足が見えるくらいスケスケの部分を作って通気性をよくしたりしていて、逆にそれがトレーニングやジョギング用にするには耐久性が足りないという欠点となるようです。また、靴底のクッションも特徴的で、やや硬めの素材にすることで、地面からの反発を強く受け取り、筋肉の負担がかかるけれどもそのぶん速く走れるように設計されているとのことです。アスリートが本番で使う仕様といった印象でした。

僕はそれほどタイムにこだわってガッツリ練習する感じでもなく、気が向いたら走って場合によってはフルもまた走りたいな〜くらいの気持ちなので、もうすこしライトな層になります。

靴底のクッション性もあって丈夫そうなラインナップから選ぶことになります。とはいえクッションに関しては、ランナーの好みによるところも大きいそうで、ライト層向けの硬め靴底もありました。僕はやわやわなやつの方が好きなのでそっちにしました。

それから、つま先部分が上に反っているものも最近は増えているようで、つま先に重心をかけると体が前に傾く感じの使用感で、慣れてない分けっこう異質でした。脱いだり履いたり走ったりを繰り返してるうちに、これも良いかも?と思い始めて結構悩んだんですが、前までの靴に似ているものに軍配が上がりました。もう一足買えるならこのタイプで遊んでみたいと思うくらいには迷いました。

最終的に選んだのは、履いた瞬間に「なんかいいかも!」となった一足でした。隣の人を接客してた店員さんが「靴はいずれ馴染んでいくから履いた瞬間に良いとわかることはあんまりないです」的なことを言っていたのが聞こえたのですが、なんかありました。やった。

決め手というほどの特徴が無いと言えば無いんですが、靴底の感じとか軽さとか風通しのよさとか、その辺で不満がないというのが最大のポイントだったのかもしれないです。際立った特徴があるとそちらに目が行きがちですが、バランスがとれていて欠点がないというのは見えにくい優秀さであることよオホホ と思うのでした。まぁ目立たないというには真っ赤で派手なんですがね。結果論ですが、色もけっこう好みのものを選べました。

 

 

 

ちなみに、アディダスのアディゼロシリーズのものから選んだのですが、公式サイトにあったあなたに合うシューズ診断的なもの(https://shop.adidas.jp/adizero_shoe_finder/)でも同じものが出てきました。

しっかり悩めば一つの最適解に収束していく感じ、とても気持ち良いです。

本日はとても良いお買い物をしました。

 

 

早速、帰ってから走ってみたのですが、けっこういい感じです。先代と使用感もそれほど変わらず気持ちよく走れました。

ただ、店員さんに勧められて買った中敷はしばらく走っても違和感が残り、無しにした方が個人的にはしっくりきました。長距離を走ると違ってくるような気もするので、もう少し使ったり外したりを繰り返してみて遊んでみようと思います。